子どもが将来天涯孤独になりそうで心配?ケース別にその後の動きを解説

母子家庭だったり、子どもが一人っ子だったりすると、「万が一将来子どもが天涯孤独になったとしたら?」と心配になるかもしれません。

ここでは、「未成年で天涯孤独になった場合」と、「成人後に天涯孤独になった場合」に分けて、その後の一般的な動きを解説します。

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目次

ケース①:未成年で親が亡くなって天涯孤独になる場合

未成年で両親が亡くなった場合の動きを、以下の3つのケースに分けて解説します。

  • ①親族がいる場合
  • ②親族がいない場合
  • ③養子になる場合

①子どもに親族がいる場合

祖父母などの親族がいれば、親族が未成年後見人になって暮らすことが多いと思います。

未成年後見人とは、親権者の死亡などにより親権者が不在となった未成年者を法律的に保護し、支えるための制度です。

未成年後見人は、子どもの監護教育等の権利・義務があり、未成年者の財産を管理します。

親が遺言書で後見人を指定していれば、指定された人が後見人になります。

そうでない場合は、家庭裁判所に未成年後見人の申立てを行うことで、家庭裁判所が未成年後見人を選任します。

②子どもに親族がいない場合

親族がいない場合は、地域の児童養護施設で暮らすことになるでしょう。

児童養護施設は、児童福祉法に定められた児童福祉施設です。保護者のいない児童や、虐待されている児童などを入所させて養う施設です。

児童養護施設は、保護者のいない児童(乳児を除く。ただし、安定した生活環境の確保その他の理由により特に必要のある場合には、乳児を含む。以下この条において同じ。)虐待されている児童その他環境上養護を要する児童を入所させて、これを養護し、あわせて退所した者に対する相談その他の自立のための援助を行うことを目的とする施設とする。
(児童福祉法第41条)

入所の対象となる児童の例

入所には条件があり、入所の対象となる児童は以下のような例になります。

  • 父母が死亡、行方不明となっている児童
  • 父母から虐待を受けている児童
  • 父母が養育を放棄している児童

児童養護施設の入り方

お近くの児童相談所を訪問することで相談にのってくれます。

万が一突然両親が亡くなって天涯孤独になった場合、子どもは児童相談所のことなんて知らないと思います。しかし、死亡時の調査の流れで警察のサポート等で児童相談所と連携してくれると思います。

もし、そういったきっかけが無いような状況でも、警察に駆け込めばなんとかなるでしょう。

どんな暮らし?

児童養護施設から保育園や小学校に通いますし、基本的な生活は親がいないこと以外は、普通の家庭と変わりません

できる限り家庭に近い落ち着いた雰囲気のなかで生活を送れるようにという方針で運営しているようです。

③子どもが養子になる場合

次に、児童養護施設ではなく、なんらかの縁やつながりがあって養子になるケースです。

養子縁組には、「特別養子縁組」と「普通養子縁組」があります。その違いを「里親制度」とも合わせて説明します。

「特別養子縁組」と「普通養子縁組」と「里親制度」の違い

「特別養子縁組」と「普通養子縁組」と「里親制度」の違いは、以下の表のようになります。

養子縁組里親制度
特別養子縁組普通養子縁組
子どもの年齢原則15歳未満養親より年下原則18歳まで
実父母との親子関係消滅継続継続
養親との親子関係ありありなし
離縁不可※里親は18歳まで

両親の事故などで、万が一子どもが突然天涯孤独になった場合のことを考えると、いずれの制度も活用できそうです。

ただし、そういう状況では基本的に、児童養護施設に入るのが一般的です。

もし、養親になってくれる人の縁があるようでしたら、どの制度にするかはその人や行政が考えてくれると思うので、あまり事前にここまで検討しておく必要はないでしょう。

ケース②:成人後に親が亡くなって天涯孤独になる場合

未成年でなければ、自分で働いて稼いで、暮らしていけるため、特に大きな問題はないと思います。

寂しい思いや不便に感じることはあるかもしれませんが、生活していくことはできます。

ただし、介護状態障害者だったり、働くのが困難な場合は、心配になるでしょう。

それについても少し触れておきます。

介護状態や障害者で一人で生活するのが困難な場合

介護状態や障害者で一人で生活するのが困難な場合でも、日本の社会福祉制度は充実しているため、生活していくことはできます

詳細は、以下を参考にしてください。

参考:天涯孤独の人が介護状態や障害者や寝たきりになったらどうする?日本の社会福祉制度なら大丈夫!

働くのが困難な場合

一人で生活はできるが、何らかの理由で働くのが困難な場合でも大丈夫です。

生活保護制度を利用すれば、最低限の生活費は支給されます。

生活保護制度は、さまざまな理由により生活に困窮している人々に対して、生活保護法により、憲法が定める健康で文化的な最低限度の生活を保障し、積極的にそれらの人々の自立した生活ができるよう援助する制度です。

お近くの自治体の福祉課で相談にのってくれるでしょう。

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まとめ

子どもの将来のことを考えていると、いろいろと悪いケースも想像してしまい心配になることもあると思います。

たとえ天涯孤独になったとしても生きていける環境はあります

ここで紹介した内容が、心配を和らげるきっかけになるとうれしいです。

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