天涯孤独であれば、借金して死んでも相続人がいないから困らせることはない。
「どんどん借金してぜいたくに暮らそう!」
と頭によぎったことがある方もいるかもしれません。
ここでは、天涯孤独の人が財産無しで借金してまま死んだらどうなるか?借金してぜいたくに暮らせるのか?について記載します。
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天涯孤独の人が財産無しで借金したまま死んだらどうなる?
実際のところ、天涯孤独の人が財産無しで借金したまま死んだらどうなるのでしょうか?
見ていきましょう。
天涯孤独の人が財産なしで借金したら「貸し倒れ」になる
連帯保証人契約をしている場合は、連帯保証人になっている人が返さないといけません。
その場合は、親族であるかどうかは関係ないため、連帯保証人になってくれた人に迷惑がかかります。
連帯保証人契約をしていない場合、借金を残したまま死ぬと、通常は資産を相続する人が借金も一緒に相続します。
そのため、相続した人が借金を返さないといけません。
たとえば、
「子どもが、死んだ親の借金を代わりに返す」
ということです。
もちろん、財産も残っていれば、その財産から借金を返せばいいだけです。
一方、天涯孤独の人の場合は、相続する人がいません。
その場合、相続する人がいないため、借金は「貸し倒れ」になります。
貸し倒れとは?
貸し倒れとは、「貸したのにお金が返ってこないこと」を言います。
貸し倒れ金は、「貸したのに返ってこないお金」という意味です。
貸した側にとっては、天涯孤独の人に貸したまま死なれるのは厄介ですね。
天涯孤独でなくても相続人が相続放棄したら同じこと
天涯孤独でなくても、相続する人が相続放棄すれば、相続する人は借金を返す必要はなくなります。
なお、相続放棄すると、借金を相続しないと同時に財産も相続できなくなります。
たとえば、親が死んで、財産より借金の方が多い場合には、相続放棄すれば借金を返す必要はなくなるでしょう。
じゃあ借金しまくって死ぬのがお得?そんなことはない理由
誰も返さなくていいなら、天涯孤独の人は借金しまくって死んだ方が得なのでは?
「計画的に借金して贅沢三昧しよう!」
と思ってもそんなに甘くはありません。その理由を説明します。
理由①:貸してくれる人がいない
お金を貸す際は、返ってくる見込みがある相手に貸します。
たとえば、
- すでに財産を持っている
- 年収がそこそこある
- 信頼できる
といった相手です。
しかし、
- 財産を持っていれば借金する理由の説明がむずかしい
- 年収がそこそこあれば借金する理由の説明がむずかしい
- 信頼できる人はそもそも借金しようとしない
と思います。
贅沢三昧できるようなお金を借金することは実際にはむずかしいでしょう。
理由②:審査が通らない
お金を貸してくれるサービスがあるから、そこで借りればいいと思うかもしれませんが、借りるには審査が必要です。
基本的に年収が主な審査条件になるでしょう。
この年収ならこれぐらい貸しても大丈夫かなというラインの金額しか借りれません。
とても贅沢三昧というわけにはいかないでしょう。
また、借りれたとしても何十年先まで借りることはできません。
返済期限は割と短いはずで、長引けば長引くほど金利で借金が増えていき、その恐怖には耐えられないでしょう。
理由③:いつ死ぬかわからない
これが一番の問題です。
ここまでの2つの理由については、何らかの方法で大金を借りる手段があるかもしれません。
しかし、人はいつ死ぬかわかりません。
もうすぐ死にそうだから、借金して短い余生を楽しもうと思っても、その日がいつかはわかりません。
その間、
- だんだんお金に不安になる
- 借金取りに追われる
- 借りたお金も底をつく
といった事態になりかねません。
たとえ、余命数ヶ月と言われたとしても、余命ほど当てにならないものはありません。
余命数ヶ月と言われたあと、何年も生存しているケースはたくさんあります。
そもそも余命数ヶ月と言われる病状では、贅沢三昧しようっていう気力や体力もないのでは。
借金して贅沢三昧というのは現実的ではないのです。
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まとめ:借金は破滅の第一歩
いかがでしたでしょうか。
天涯孤独の人は借金したまま死んでも相続する人がいないため身内を困らせるといったことはありません。
では、借金して贅沢な暮らしができるかというと、現実問題、大きな借金をしてぜいたくな暮らしをするのはむずかしいでしょう。
- 貸してくれる人がいない
- 審査が通らない
- いつ死ぬかわからない
借金は破滅への第一歩です。
キャパオーバーの欲は捨てて、身の丈にあった生活をしていきましょう。
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